これから投入れ堂に行ってみようと思っている人たちの中には、行くのに適した服装とか靴ってどんなの?時間はどれくらいかかるの?って不安に思う人もいると思います(わたしがそうでした)
なので、投入れ堂への道のりや服装、所要時間など、バスでの行き方とあわせてレポートしたいと思います。
18歳まで鳥取に住んでいながら、一度も行ったことのなかった投入れ堂。
35歳にして初めて行ってみました。
ふるさとの魅力再発見!
参拝が日本一危険な「孤高の国宝」三仏寺投入れ堂
まずは、投入れ堂についての説明から。
鳥取県東伯郡三朝町にある三徳山に境内を持つ、天台宗の山岳寺院が三仏寺。
そして、その三仏寺の奥院が、国宝に指定されている投入堂です。(写真上)
こんなとこにどうやって建てたのかほんと謎。
石の上に直接柱がたってます!!
三仏寺の開祖とされる役小角(えんのおづの)が、仏堂を法力で投げ入れたという伝説から、投入堂と言われるようになったらしいんですが、確かにこれは投げ入れたとしか思えない…。
危険な登山道ゆえに死亡事故も起きていることから、参拝が最も困難な孤高の国宝として知られています。
三仏寺投げ入れ堂への、バスと車でのアクセスについて
三仏寺はバスでも行けますがアクセスがいいとは言えないので、できれば車で行かれることをおすすめします。
バスでの行き方は以下の通り。
三仏寺投入れ堂へのバスでのアクセス
路線バスの時刻表はこちらのページを見てみてください。
「倉吉地区」の「三朝線(倉吉駅~三朝)」というところを見ます。
「倉吉駅」から乗車して、下車駅は「三徳山参道入り口」になります。
乗車時間は約35分、料金は片道690円です。
本数が少ないので、行きと帰りのバスの時間を書き出してみました。参考までに。(平成31年4月1日以降対応)
【行き】(時間は倉吉駅発ー三徳山参道入り口着)
- 7:45-8:19
- 8:35-9:09
- 9:40-10:13
- 11:00-11:33
- 12:02-12:40
- 13:20-13:59
- 15:25-15:58
- 16:12-16:45
- 16:35-17:13
- 18:45-19:16
平日も土日祝日も、本数・発車時刻は一緒です。(到着時間に1分の差がある場合アリ)
【帰り】(時間は三徳山参道入り口発ー倉吉駅着)
- 7:23-8:02
- 8:28-9:02
- 9:16-9:50
- 10:26-11:00
- 11:41-12:15
- 12:50-13:29
- 14:09-14:49
- 16:03-16:36
- 16:51-17:24
- 17:23-18:02
平日も土日祝日も本数は一緒。発車時間と到着時間が1,2分ほど違う場合もあるので日ノ丸自動車株式会社のサイトをチェックしてみてください。
バスはだいたい一時間に一本って感じですね。
ちなみに、参拝登山事務所の受付時間は、8時~15時までです。
三仏寺投入れ堂への車でのアクセス
- 中国自動車道「院庄IC」より国道179号線、車で約50分
- 米子自動車道「湯原IC」より国道313号線→482→179号線、車で約50分
無料駐車場がいくつかありますが、お寺からちょっと離れた場所にあるせいか、路上駐車もかなり多かったです。
駐車場はとても広く、鳥取という場所がらそんなに観光客も多くありません(笑)
わたしたちはお盆の時期に車で行きましたが、問題なくとめられました。
三徳山参道入り口から投入れ堂までの往復所要時間は約2時間
三徳山の参道入り口から三仏寺投入堂まで行って帰ってくるには、トータルで2時間くらいあれば大丈夫だと思います。
登りは、途中にあるお堂を見学したりしながら行くので時間がかかりますが、帰りは下るだけなので登りよりもかかる時間は少ないです。
思っていたよりも時間がかからなかったなぁという印象でした。
1人で入山はNG!必ず2人以上で入山しよう
三仏寺の拝観だけなら1人でも大丈夫ですが、投入れ堂を見るために山に入るのは、安全上の理由から1人ではできません。
1人の人は、他のグループに声をかけて混ぜてもらうなどするしかないです。
入山せず投入れ堂を「見るだけ」なら「投入れ堂遥拝所」から!
高齢だったり体調が悪かったり、なんらかの理由で入山できない・したくないという人は、危険な山道を登らなくても投入れ堂を見れる場所があります。
三仏寺を通り過ぎて少し東に行ったところにある「投入れ堂遥拝所」という場所から、小さいけれど肉眼でも投入れ堂を見ることができます。
望遠鏡も設置されていて安心。
天気さえよければわりとちゃんと見えるみたいです。
投入れ堂へ行くための服装と靴は?わらじで登ってみた感想
三仏寺の拝観だけなら、少し階段をのぼるだけなのでいつもの恰好で大丈夫です。
投入れ堂も行くなら、動きやすくて汚れてもいい服で。
険しい道なので、途中でけっこう土がついたりします。
まとめると、
- 岩や木にぶつけることもあるので、下は長ズボンで
- 荷物は極力小さめのリュックかボディバッグなど、両手があくバッグで
- 岩や木をつかみながら登ることになるので、軍手があると便利
- 足元は履き慣れた運動靴(底にみぞがないものはダメ)か、売店で売っているわらぞうり
- 登山道の荒廃を防ぐため、登山靴でも金具やスパイクのついたものはダメ
わたしはTシャツ、短パンの下にレギンス、ランニングシューズにボディバッグ
彼氏はTシャツ、ジーパンにわらぞうりにボディバッグ
という格好で登りました。
一番大事なのは靴!
入山前に服装のチェックがあって、靴が登山に適していない場合は、わらぞうりに履き替えなければいけません。
わらぞうりは700円。
けっこう高いです。
登山道の荒廃防止のため、登山靴でも金具やスパイクがついたものはダメ、運動靴でも底に溝がないものはダメ、など靴に関しては厳しいので、適した靴を履いていきましょう!
軍手100円、軍足200円で販売してます。
途中岩や木の根をつかんだり手を使いながら登る場面が多いので、軍手はあった方がいいと思いました。
軍足(200円)は、わらぞうりを裸足で履きたくない人のためのものみたいですが、裸足で履いたほうがすべらなくていいと思う、というのは彼氏の感想です。
わらじは、途中で足が痛くなるということもなく、指先に力も入るので意外と登りやすかったみたいです。
せっかくだからわらじで登ってみたい!という人はチャレンジしてみてもいいかもですね(笑)
上記のわらじを売っている参拝登山事務所は、三仏寺の本堂の裏手にあります。下山後に足を洗うところもあるので、汚れても大丈夫です。
それではいよいよ投入れ堂へ!
まずは順を追って三仏寺から。
- 登山靴でも金具やスパイクがついたものはダメ
- 運動靴でも底に溝がないものはダメ
- わらじは700円
- 軍手100円・軍足200円
- 両手のあくバッグ・下は長ズボンで
三仏寺の参道のようすと拝観料
入口で拝観料大人は400円、小中学生は200円を払って中へ。
この金額は、投入れ堂へは行かない、三仏寺の参拝だけの金額です。
ここからけっこう階段を上り、徐々に山の中へと入っていきます。
やっとたどりつきました。
階段の上に見えるのが三仏寺。
三仏寺、けっこう地味ですね…。
渋い。
三仏寺の本堂がこちら。
ここをまわって裏手にいくと、いよいよ参拝登山事務所です。
位置関係はこんな感じで、参拝途中にお堂がたくさんあります。
三徳山投入堂までの登山道と注意点
参拝登山事務所の受付時間は8時~15時まで。
安全上、1人での入山はできないので、必ず2人以上で行きましょう。
そこで服装チェックを受けたら、入山料大人400円、小中学生200円を払います。
それから、ちゃんと無事に下山したかを確かめるために、入山前と下山時には忘れず紙に時刻を記入します。
受付所には自販機があるので、必要であればここで飲料を買えます。
それでは、いざ入山!
ハイキング気分もつかのま。
基本的にはこんな感じの道が続きます。全然写真撮ってる場合じゃないです。
前を歩いてる人が足を滑らせて落ちてきたら終わりだな…と思いつつ、距離をとりながら登っていきます。
斜面に鎖がたらされていて、それをつかみながら登っていくクサリ坂。
一区間につき一人ずつ、ゆっくりと慎重に登っていきます。
木の根はけっこうすべるので要注意。
右側の道は登り、左側の道が下りになっています。
ほとんど直角に近いこの岩肌は、さすがにマジか……とビビりました。
登るのにけっこう腕の力がいるので、女性は特にここが一番の難所じゃないかと思います。
でもここをクリアすると、まずは文殊堂というお堂に到着!
お堂のまわりをぐるりと歩いて回れます。
絶景。
さらに登っていくと第二のお堂、地蔵堂。
なんと外国人観光客がバッグからメロンを取り出して、切って食べ始めているではないか!
ここは食物持ち込み禁止のはずでは…と思いながらも、必要な水分の持ち込みは許されているので、これも水分なのか?ギリセーフなのか?
っていうか、メロンを山に持っていくという発想はなかった……。
せめてそこは梨でしょう、鳥取なんだから…って梨もダメなんでしょうか。
あれこそ水分だと思うんですけど。
さらに行くと、鐘楼堂へ。
大晦日にはこの鐘を突くらしいですが、真冬にこの道を登ることを考えるとゾッとしますね…。
てかこれもどうやって運んできたんだろう。
こちらは納経堂。
投入れ堂はまだかナー……。
そして投げ入れ堂の手前にある観音堂。
ここまで来たらもうすぐです。
というかこれはこれでけっこうすごいとこに建ってます。
屋根が岩ぎりぎりですが、最初から洞窟のようになっていたのか、削ったのか。
どちらしにろ、こんなとこに建てるのがすごい。
お堂と岩の間を通っていきます。
そしてこの角を曲がると……
ばばーーーん!!!!!
実際に見ると、言葉を失います。
建築様式上、平安時代後期に建てられたと言われていますが、登ってくるだけでも大変なこんな場所にどうやって建材を運び、建てたのか……。
これはもう下で建てたお堂をそのまま投げ入れたでキマリですね、うん。それしかない。
お堂の下は断崖絶壁。
足を滑らせたら終わりなので、くれぐれも足元には気をつけましょう。
三徳山投入れ堂からふもとまでの帰り道も慎重に!
帰りはお堂の下を通るなど、行きとは若干違った道を通って帰ります。
ゆっくりひとりずつしか降りられない場所はちょっと混雑します。
下山する途中で、道のわきの石に腰かけていたおばあちゃんがいました。
どうしたのかと尋ねると、もうとても登れないので、同行者が降りてくるのを待っているとのこと。
うん、確かに、おばあちゃんにはこの道は無理だ……。
登ろうと思ったこともすごいけど、諦めたことも英断です。
やっと帰ってきました。千と千尋みたいに、この赤い橋が人間界と異世界と、ふたつの世界をつないでいるのかも……なんて思ったり。
無事人間界に戻ってこれました。
投入堂を観たあとは三朝温泉で汗を流そう
投入れ堂への登山を終えたあとは、三朝温泉で汗を流しましょう!
ちなみに、入りたかったけど彼氏に止められて入れなかったのがこちらの温泉。
え?温泉どこ?
ってなると思うんですが、川の側、写真右側にある小さな小屋みたいなのが一応脱衣場で、小屋を挟んで手前が足湯、奥が混浴の湯船になっています。
その名も河原温泉。
公衆浴場なので入浴料は無料ですが、ご覧のとおり全方位から丸見え。
でもこの開放感を味わいたい!と思い彼氏に一緒に入ろうと提案してみましたがバッサリ断られました。
やっぱり夜じゃないとキツイですかね。
次回の帰省のときこそチャレンジしてみようと思います。夜に。
夕方の4時過ぎ、地元の人らしきおっちゃんが入ってるのが見えました。
まとめ
三仏寺投入れ堂についての基本情報はこちら。
- 受付時間 8:00~15:00
- 入山料は大人800円・小中学生400円(三仏寺への参拝だけならこの半額)
- 必ず2人以上で入山(1人では入山させてもらえません)
服装に関する注意点はこちら。
- 岩や木にぶつけることもあるので、下は長ズボン
- 荷物は極力小さめのリュックかボディバッグなど、両手があくバッグで
- 岩や木をつかみながら登ることになるので、軍手(100円)があると便利
- 足元は履き慣れた運動靴(底にみぞがないものはダメ)か、売店で売っているわらぞうり(700円)
- 登山道の荒廃を防ぐため、登山靴でも金具やスパイクのついたものはダメ
投入れ堂への道は、予想していたよりも険しくて危険でした。
よつんばいに近い格好で登ったり、腕でからだを支えながら降りたりするところが多いので、かなり腕の力も使います。
帰ってきたら足よりもむしろ腕や肩まわりが筋肉痛になりました。
それでも投入れ堂は孤高かつ神秘的、他では見られないものであることは間違いありません。
そしてそのあとに入る温泉もまた格別!
鳥取に来たらぜひ行ってみてほしい場所のひとつです。
コメント
卒業旅行で鳥取に行った時、私1人なら絶対行ってたのですが、みんなに反対されてあきらめた場所でした。それで結局、羽合温泉に行きました。今でも強烈に行きたいです。ところで「お堂の内部」の描写が省略されているのには、深い理由があるのでしょうか?て言っか、どこまで入らせてもらえるものなんでしょうか?
投入堂はもちろん、途中のお堂も中には入れませんでした~。
河原温泉、入ってみたいですよねー!次はぜったいリベンジします!
行っても入れないのだとは、知りませんでした。内部の様子にこそ、昔から興味があったのですが…と思いながら調べてみたら、ものすごいことをやってる方のブログを見つけてしまいました。
http://kazzzzak.blog74.fc2.com/blog-category-16.html
これはすごい 笑
美の巨人はわたしもたまたま観ましたー!