「まかないさん」のやり方
初めて未来食堂に行った感想はこちら。
感じたことをそのまま書きました。
そして今回は「まかないさん」としてお店へ。
「まかないさん」とは、50分お店で働くと1食分がただになる、というシステム。
未来食堂に一度は来店して食事をしたことがある人だけが対象になります。
初回は店頭で申し込み、2回目からはメールかFacebookで申し込めます。
こちらのカレンダーを見ながら、空いている時間帯に申し込みます。
そして事前にこれをしっかり読みます。
服装、手の洗い方、時間帯ごとの仕事内容などが書かれています。
そしてもらった「ただめし券」は、自分で使うもよし、お店の入り口に貼って知らない誰かにあげるもよし、持って帰って知り合いにあげるもよし。
某日、この「まかないさん」を体験しに行ってきました。
まかないさんとして「中から見た」未来食堂
お店についたら、エプロンとバンダナを借りて、上は持参のTシャツに着替えます。
シューズカバーを装着したら厨房へ。
手を洗ったらさっそく洗い物のお手伝いです。
わたしの前の時間に入っている「まかないさん」が親切に教えてくれて、ひきつぎをしてくれました。
店主の小林さんからも、たびたび的確な指示がとんできます。
指示にあいまいさがなくわかりやすいので、初めて働く人でも動きやすいと思いました。
わたしはひたすら洗い物で、手が空いたら床や壁など汚れが気になるところを拭いたり、ぼーっとしてる時間がないようにつとめます。
こうしていつも知らない誰かが磨いているのであろう厨房は、とてもピカピカでした。
わたしがお店に来るのが2回目だからか、お店がさほど混んでいなかったからか、今回は以前に感じたような妙な緊張感は感じません。
小林さんも、前回わたしが客として来たときとは違って気さくな対応をしてくれます。
わたしが客として来店したときより客入りが落ち着いていたからでしょう、
小林さんも常連客の人とふつうに個人的な話をされていたことに少し驚きました。
前回は、回転率をあげることにひたすら注力されている感じがすごく伝わってきて、早くお店出た方がいいのかな……とまで思ってしまうほどだったので。
少しお客さんと話をするくらいの気持ちの余裕があった方が、居心地はやっぱりよくなりますね。
そうこうするうち、小林さんと他の「まかないさん」のテキパキとした指示のおかげで、無事にまかないさん終了。
時間がたつのはあっという間でした。
そして「ただめし券」ゲット。
店頭に貼ろうか迷いましたが、飲食店を経営している友人にプレゼントするために持って帰ることにしました。
どんな人が「まかないさん」をやっているのか?
わたしがお会いした他の「まかないさん」は、いままで飲食店で働いたことが全くなかったという年配の方。
未経験でも、保健所で衛生検査を受けると調理のお手伝いもさせてもらえるので、とてもありがたいということでした。
未来食堂で経験をつんだあとに、違う飲食店でまた修行をする予定なのだそうです。
そのときはもう「経験がある」って言えますもんね。
報酬は「一食」
それでこうしてちゃんとやる気のある人を集める「まかないさん」というシステムは、
すごくよくできてるなーと思いました。
「まかないさんカレンダー」を見ていると、「塚田農場のみなさん」が働かれる日があるようで、研修ですかね。
たしかに、他店を見に行くといろんな気づきがありそう。
にしても、基本的には一人でやられているお店に企業が研修に行くってのもおもしろいですね。
誰かに一食プレゼントする、という行為
わたしは今回は友人にあげましたが、知らない誰かに一食プレゼントする、というのはなんだか不思議な感覚だなーと思いました。
わたしがしたことで知らない誰かがおなかいっぱいになる、と想像するのはちょっとおもしろいです。
小さな幸福感のようなものもあったり。
わたしがあげた「ただめし券」で友人がただめしを食べてきたら、その感想を聞いてみたいと思います。
【追記】
友人がただめしを食べに行ってみた感想を聞いたので、箇条書きに。
- 「いらっしゃいませ」と愛想よく声をかけてくれた人が店主だと思っていたら、無言で作業をしている方が店主だった。
- お水がほしかったけど、声をかけづらい雰囲気で言えなかった。(お茶は置いてあります)
- 看板や内装のあったかい雰囲気と実際は違った。
- 味は薄味、ふつうにおいしかった。学食っぽい。
- ご飯がおかわりし放題なのはうれしい。
とのことでした。
味やお店の雰囲気に関してはかなり好みが別れそうではありますが、システムはおもしろいです。
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