バガンからマンダレーへ8時間の鉄道旅。原付より遅い列車に揺られて

ミャンマー
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時速30㎞で8時間かけて移動する、鉄道で格安の旅

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わたしがミャンマー旅行で楽しみにしていたことのひとつが、鉄道で移動すること。

東南アジア全鉄道制覇の旅 タイ・ミャンマー迷走編 (双葉文庫)も旅行前に読んで、

バス移動よりも相当時間がかかるということはわかっていましたが、バガンからマンダレーへ鉄道で行ってみることにしました。

結果的に、バスなら4時間ほどで行けるところをその倍の8時間弱かかりましたが、車窓を流れる景色をただひたすらにのんびりとながめる時間は、日本ではあじわえない時間感覚でした。

早朝の列車だったので早起きにくわえ、代り映えのない景色が長くつづくので途中で居眠りもしましたが……。

車だけでなく原付にまで追い越されているのを見ていると、ふつふつと笑いがこみあげてきます。笑

かなーーーりのんびり鉄道旅、ミャンマーののどかな風景をゆったりとながめられるので、日程に余裕がある人はぜひどこかで一度乗ってみることをおすすめします。

列車の乗り方・車内のようす・車窓を流れる景色

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早朝のバガン駅。

予想外に立派なたたずまいです。

バガンからマンダレー行きは一日一本、早朝7時に出発です。早い……。

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まだ薄暗い窓口には、お客さんがちらほら。

列車の切符は、わたしたちが泊まったホテルでも同じ値段で買えるということだったので、ホテルスタッフに頼んで事前に買ってもらっていました。

アッパークラスのシートが2900k(約232円)で、ホテルから駅までのタクシー代込みで

一人当たり9400k(約752円)

電車代よりも、ホテルから駅までのタクシー代の方がはるかに高いです。笑

ちなみに、ファーストクラスは1800k(約144円)、オーディナリークラスは1450k(約116円)

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Upと書かれているのが上りの時間、Dnが下りの時間ですね。

昔のミャンマー鉄道は「外国人料金」なるものがあって、外国人は地元の人の10倍もの料金を、しかもドルで払わなければいけなかったそうなんですが、それも2014年で廃止され、現在は地元の人と同じ料金をチャットで支払うことができます。

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ちなみにこちらはヤンゴン方面の時刻表と値段表。

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バガンは日中は暑いのですが、朝晩がほんとうに冷えます。ひんやりとした空気のなか、駅のホームにはごはん屋さんと売店が出ていたので、わたしたちもここで朝食をとることにしました。

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朝なので軽めにと思いよくわからないまま麺を頼むと、おばちゃんがちゃっちゃと手で麺をあえてくれます。

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出てきたのは、なんとなく明太子パスタを思い出すような見た目と味の麺と、けっこう濃厚なスープ。

これで500k。約40円です。

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到着した列車は、思ってたよりちゃんとしてる!

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オーディナリークラス(左)とアッパークラス(右)の車内のようす。

バガンを出発したときはオーディナリークラスの方が混んでいるようでしたが、途中からはアッパークラスもほぼ満席になりました。

8時間近くも乗っていなければならないので、体のことを考えるなら圧倒的にアッパークラスをおすすめします。値段は100円も変わらないですし。

アッパークラスは席と席のあいだが足をめいっぱいのばせるほど広く、かなりゆったり座れました。

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朝焼けのなか列車は出発。

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時速はおそらくだいたい30㎞ほどで、みわたす限りの農地のあいだをゆっくりと縫うように列車は走っていきます。

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列車の速度が遅いので、車窓の景色がとても撮りやすいです。笑

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バガン発着の列車は一日数本だと思うんですが、ちゃんと職員の方は旗を持って待ってるんですね。この人、それ以外の時間は何やってるんだろう……。

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途中の駅のようす。

一日の利用者は何人いるんだろう?と思うような小さな駅でも、どこもきれいに掃き清められていて気持ちがいいです。

街なかのようすを見ていても感じたんですが、ミャンマーの人ってきれい好きなのかも。

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きっちり途中まで落ち葉が掃かれています。笑

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おお、道路を建設中⁉

列車が走っているこの下は、おそらく雨季には川になると思われます。

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廃線になってしまったレール……

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生活感ただよう駅。ミャンマーでは犬が実にのんびりと暮らしています。

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途中、大きな駅では物売りの人たちが食べ物を売りに来たり、そのまま列車に乗り込んで終点のマンダレーに着くまで車内販売をはじめたりします。

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わたしはこちらのお店でカレー弁当を購入。

1200k(約96円)でかなりボリュームたっぷり。一人ではとてもたべきれない量でした。

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車内販売はなぜかみんなおばちゃん。果物やお菓子、タバコなどいろんなものを売りにきてくれます。

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おばちゃんを呼び止めて、豆菓子とタバコを購入。

豆菓子は例によってかなり油っこかったですが、ほんのりカレー風味の素朴な味でした。

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街が近づいてくると、江ノ電ばりに住宅のめちゃくちゃ近くをゆっくりゆっくり列車が通ります。

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14時半到着予定だった列車は、20分ほど遅れてマンダレー駅へ。

8時間弱にわたる長い鉄道旅がようやく終わった…ような、もう終わってしまったのか…と思うような、不思議な感覚になりました。

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寝台車以外でこんなに長い時間列車に揺られたのは初めてかもしれません。(実際にけっこう揺れる)

インドの鉄道のようにそんなに大きな遅れもなく到着したのでよかったです。

乗ってみた感想と注意点

ある程度の大きさの街の近く以外は、ただひたすらのどかな農地ばかりがつづくので、わりと景色は単調といえば単調です。

わたしは移動時間は好きなので、その単調さや退屈さも楽しく、ときに居眠りもしながら過ごしましたが、さすがに8時間は飽きるしつらいという人の方がもしかしたら大半なのかもしれません。

個人的にはおすすめなんですが。

日程に余裕のない人や、効率重視の人にはむかない移動方法です。

8時間木の固い椅子ではかなりつらいと思うので、何か特別な理由がない限りはアッパークラスに乗ることをおすすめします。

それから、車内に蚊がけっこういるので虫よけもあった方がいいです。

最初にあげた本がコレ。

わたしはミャンマーに行く前に読みましたが、行ってから読んだ方が地理や鉄道網がわかるので、より楽しめます。

ミャンマーの全路線に乗ろうと計画をたてた著者が、得体の知れないミャンマー鉄道に翻弄され迷走してゆくようすがなんともおかしいです。

よくやるよなぁほんと。

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ヤンゴンの環状線にも乗りました。

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