都内から近くてなんかおもしろいとこないかなーと思って探していたら、ヒットしたのが栃木県宇都宮市にある「大谷資料館」
大谷石と呼ばれる石の採掘場跡地で、地下30m、広さは2万平方メートル、野球場がひとつ入ってしまうほどの広さです。
その幻想的で非日常的な空間ゆえに、映画やミュージックビデオの撮影などにもよく使われているみたいですね。
GLAYの「SOUL LOVE」もここで撮影してたのかぁ。
なつかしすぎる~~~。
…てことで、日曜日の午後にこちらを訪ねてみました。
大谷資料館へのアクセス
大谷資料館は駅からは遠いので、車かバスで行くことになります。
高速道路
東北自動車道
- 鹿沼I/Cから車で約20分(13km)
- 宇都宮I/Cから車で約12分(8km)
北関東自動車道
- 宇都宮/上三川I/Cから車で約40分(20km)
- 壬生I/Cから車で約30分(18km)
バス
わたしは宇都宮駅から路線バスで行きました。
路線バスで行く人は、大谷資料館の入場券代・大谷寺の拝観料が含まれた大谷観光一日乗車券を買ったほうがお得になります。
- 大谷観光一日乗車券 大人1,680円・中学生1140円・小学生540円
- 関東自動車JR宇都宮駅前定期券センター、宇都宮東武ホテルグランデのフロントで購入可能
JR宇都宮駅西口6番乗場から大谷・立岩行きに乗車し約30分。
東武宇都宮駅からは、東武駅前バス停で大谷・立岩行きに乗車し約20分。
資料館入口で下車して、徒歩約5分です。
- 〒321-0345 栃木県宇都宮市大谷町909
- 開館時間 4月~11月9:00〜17:00 (最終入館16:30まで) 、12月~3月9:30〜16:30 (最終入館16:00まで)
- 休館日 4月~11月無休 12月~3月毎週火曜日休館(火曜日が祭日の場合翌日休館)年末・年始 12月25日~1月1日休館
- 料金 大人800円 子供400円(小中学生)
- TEL 028-652-1232
大谷資料館 – 大谷石の歴史と巨大地下空間(公式サイト)
大谷資料館のようす
バス停を降りて歩いていくと、駐車場がもうこんな感じでびっくりです。
休憩スペースの奥も採石場跡ですが、立ち入りはできませんでした。
受付をする建物はけっこう小さいんですね。
こちらから地下へと降りていきます。
ちょっとわかりづらいですが、地下の全体図。
薄く色づけされている部分が見学可能な部分です。
こうして見ると、わたしたちが見ることができるのはごく一部で、全体はもっと巨大であることがわかります。
入り口から降りていくとすぐ、空気がひんやりとしてきます。
夏でも一枚羽織るものがあったほうがいいでしょう。
受付でブランケットの無料貸し出しもしているみたいです。
一気に視界が開け、巨大な空間が目の前に!
日曜の午後なので、これくらいで人が多いほうだと思われます。
同じ場所から真下を見下ろすとこんな感じ。
石垣を作って、強度を試す実験をしたところだそうです。
きょろきょろしながら壁に沿って歩いていくと
おわっ!び、びっくりした……
手掘りで採掘する人の模型が急にあらわれてびびりました。
来た道を振り返ると、かなりダンジョン感が。
左手に、謎の空間と妖しくライトアップされた巨大な石があらわれました。
ここは戦時中、陸軍の地下倉庫として、また中島飛行機の戦闘機「疾風(はやて)」の機体工場として利用されていたそうです。
そして、
だそうです。
左手にあらわれる短い階段を降りると、さらにまたひらけたところに出ます。
右側奥に見える壁に刻まれている縦線も、
左側手前に見える壁にうかんでいる横線も、石を切り出したときの跡だそうです。
この日の坑内の気温は6度でした。
左は假屋崎省吾さんの作品。
右の写真のように、石を切り出したときの跡がライトアップされると、なんか古代遺跡みたいです。
上から日光が差し込んできている場所もありました。
う~ん、なんか終末感が漂います…。エヴァ的な。
ぐるっとまわって今度は反対側奥へ。
反対側からふりかえったところ。
左手にあるちょっと高くなっているところが「舞台」です。
なにかイベントに使うんですかね?こんな寒いところで…
来た道を再びもどります。
左手にある階段を上ると、ギャラリーがあります。
さまざまな映画やミュージックビデオ、その他イベントに使われた様子が紹介されています。
ここで結婚式ができるんですねー!
確かにインパクトはあります。寒いけど。
奥の空間では、プロジェクションマッピングをやってましたが有料だったのでスルーしました。
地上からの光が差し込むここからは、車が入れるようです。
そして、映画『るろうに剣心京都大火編』の撮影にも使用された場所だと説明がありました。
大型トラックも通れる通路。
石を切るための機械と、いろんなサイズで切られた石たち。
これでスタート地点に戻り、フィニッシュです。
個人的には、ひらけた場所よりも高低差のある入り口のこの場所がダンジョンぽくて好きでした。
入り口横の小さな展示室には、かつて採石に使った道具などが展示されています。
外にはカフェと、大谷石で作ったグッズをあつかうおみやげ屋さんがあり、ジェラートが人気のようでした。
坑内の見学にかかる時間はだいたい30分ほどです。
【追記】
2017年10月から、大谷資料館の坑内にレストランがオープンしたとか。
行ってみたいぃー!
大谷寺と平和観音を歩いて散策。大谷石の魅力を知る!
大谷資料館を見たあとに、てくてくと歩いて大谷寺と平和観音、それからいくつかの奇岩を見物しました。
とにかく大谷石づくしで、ふだん見ることのない光景ばかりでとても興味深かったです。
所要時間はだいたい1時間~くらいです。
大谷資料館と合わせて、2時間くらいみておくといいと思います。
大谷資料館の駐車場のすぐそば、天然記念物の御止山。(おとめやま)
日本最古の石仏、大谷観音がまつられている大谷寺。
この岩は人の手で削られたものではなく、自然のものだそうです。
大谷観音はこのお堂の中にあるのですが、残念ながら撮影は禁止されていました。
大谷観音はなんと、このお堂の裏にある岩壁に直接掘られています。
なので、観音様の部分だけお堂の壁がくり抜かれたようなかたちになっていて、驚きでした。
実際の写真は公式ホームページで見られます。
大谷寺 | 日本最古の石仏「大谷観音」と高さ27メートルの「平和観音」
この大谷観音以外にもいくつかの大きな仏像が直接大谷石の岩壁に彫られていて、なかなか見ごたえがありました。
大谷石は軽くて柔らかいので、加工しやすいんだそうです。
絵に描いたようなきれいなお庭もありました。
ばばーん!
高さ27mの平和観音は、大谷寺の向かい側にあります。
これも岩壁に直接彫られているタイプですね。
かなりの高さでインパクト大!
第二次世界大戦後、世界平和を祈念して作られたそうです。
上にのぼってみました。
争いの絶えない世界を憂いてらっしゃるような横顔。
親子がえるの岩。言われてみればかえるに見えますね。
この他にも大谷寺周辺には、らくだや亀などいろんなものに見立てた奇岩がたくさんありました。
「天狗の投げ石」
ミャンマーにあるゴールデンロックみたいなのがありましたが、こっちはワイヤーでがっちり支えられていたのと、予想より小さかったです。笑
ここから大谷観音前のバス停まで歩いて、バスで駅前までもどりました。
カトリック松が峰教会、長岡百穴古墳も押さえておきたい
カトリック松が峰教会
カトリック松が峰教会は、東武宇都宮駅の近くにあります。
大谷石はうっすらと緑がかっているような感じで、味がある色合いでとてもきれいでした。
祭壇にも大谷石が使われています。
夜は幻想的な雰囲気になってとてもきれいです。
長岡百穴古墳
長岡町にあるので「大谷石」とは言わないのかもしれませんが、石の種類としては同じ軽石凝灰岩です。
加工しやすいタイプの石だからこそできた古墳ですね。
岩肌に直接掘られたお墓たちが、ちょっと異様な雰囲気をかもしだしています。
それぞれの穴の中に仏像が彫られています。
そんなに大きな古墳ではないので、すぐに見終わります。
大谷資料館に車で行く人はちょっと立ち寄ってみてもいいかも。
最寄りのバス停からはけっこう歩くので、これを観るためだけにバスで行くほどではないかな…という感じです。
まとめ
都内から日帰りでも行ける観光地として、大谷資料館とその周辺はとてもいい場所でした。
わたしは新幹線を使わず1泊で行ったのですが、往復の交通費と宿泊代をあわせても1万円かかりませんでした。
気軽に安く楽しめるので、かなりおすすめです!
都内から気軽に行けるところというと、勝沼のワイナリーもおすすめです。
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