水墨画のような景色がひたすら続く漓江下り
桂林観光の目玉と言えば、漓江下り。
大きな岩の向こうから、筋斗雲(漢字でこう書くんですね!)に乗った孫悟空がとんできそうな景色が、船に乗っている3~4時間くらいのあいだひたすら続きます。
岩の大きさ、川の大きさ、自然のスケールのでかさは、さすが中国……って感じです。
わたしたちはこの漓江下りのチケットを現地の旅行会社で取ったんですが、桂林は予想以上に英語が通じなくてちょっと苦労しました。
現地ツアーの予約から乗船、陽朔で下船するまでの流れを紹介したいと思います。
桂林の街なかの旅行会社でツアーを予約、プランと料金は?
泊っていたホテルのフロントに言えばチケットの手配をしてくれるだろうと思っていたんですが、フロントの人は英語ができないわたしたちよりもさらに英語ができず、
「外に旅行会社があるからそこで買って」と言われてしまったので、しかたなく外へ。
桂林の中心部では、ぶらぶら歩いているだけでいくつも旅行会社が見つかります。
ですが、どうやら英語があまり通じない……。
観光客相手の商売の人は英語が達者だろうとたかをくくっていましたが、どこに行っても通じない。
観光客の多くは国内の人ってことなんでしょうか。
あきらめて、3軒目のここでなんとかがんばって購入することにしました。
どんな船に乗りたいか、どこで降りたいか、値段はいくらか…
スタッフの人はほとんど英語がわからないので、お互いにグーグル翻訳を駆使して細かいところまで確認しながら、話をすること約30分。
苦労の末、ようやくこちらの要望も伝わり予約をとることができました。
船は写真にあるようなクルーズ船で、目的地は陽朔、値段は380元(約5320円)
陽朔に着いたら、また桂林までバスで送ってくれるところまでがこのツアーの内容ですが、わたしたちはそのまま陽朔に泊まるのでそのバスには乗りません。
その場合も料金は同じです。
フェリー乗り場までは、大型バスがホテルの近くまで来てくれて、ピックアップしてくれるとのこと。
集合場所と時間、迎えに来るバスのナンバーを何度も確認して、何かあったときのために電話番号も交換し、ようやく予約が完了しました。
漓江下り、乗船までの流れ
朝8時の待ち合わせ場所に指定されたのは、ホテルEva Inn Guillinの向かい、漓江路をわたったところ。
漓江路は太い道で大きな観光バスが何台も通り、道沿いにはバスを待つ人たちがあちこちに立っていました。
おそらくこのあたりに宿をとっている人たちは、だいたい漓江路沿いのどこかでピックアップされるものと思われます。
フェリー乗り場に行くまで、バスは市内のあちこちをまわって乗客をピックアップしていくので、普通にまっすぐいけば10㎞もないはずなんですが、かなり時間がかかります。
そしてガイドさんがなにやら一生懸命ずーーーっと話してますが、なにしろ中国語なのでわかりません。
何をそんなにしゃべることがあるのか……。
ガイドさんのおしゃべりを子守歌に、早起きで眠かったわたしはほとんど寝てました。
フェリー乗り場は、桂林市内から南東へ下ったところにあります。
目的地に近づくにつれ、なぜかバスが超のろのろ運転に…。
1時間半ほどかけて、ようやくフェリー乗り場に到着。
いくらなんでも時間かかり過ぎ!
そのバスで唯一の日本人だったわたしたちは、ちょっとここで待ってて、とガイドさんに言われ、事情がのみこめないまま大人しく待ちます。
すると10分後、ガイドさんがチケットを手にして戻ってきました。
あなたたちが乗る船の番号は29番、乗り場は5番、10時半出発よ。オーケー?
とわたしたちに確認すると、それじゃあね!と去っていきました。
なるほど、ここまでが彼女の仕事だったんですね。
なのに、何をあんなにしゃべることがあったのか……?謎です。
チケットの値段を見ると、お昼ご飯代込みで300元(約4200円)
旅行会社で買ったチケットは380元(約5320円)だったので、差額の80元(約1120円)が旅行会社に対しての手数料ってことですね。
ここまでタクシーなどでやってきて当日券を買えばもうちょっとと安くすむんでしょうが、当日券を買う窓口はこの通り混みあっていたので、旅行会社であらかじめ予約をしておいた方がラクそうです。
当日券はやっぱり不安ですしね…。
チケットの確認と、中国ではお決まりの荷物チェック。
フェリー乗り場まではさまざまな露店が並び、果物やお菓子、飲み物、おみやげなどが買えます。
乗り場はとてもわかりやすく、すぐに自分が乗る船が見つかりました。
船は1階席と2階席があり、わたしたちは1階席の窓側でした。
かなりゆったりとした感じでくつろげます。
各テーブルには温かいお茶が用意されていて、お茶は無料でおかわりできます。
まずはじめにスタッフの人が、漓江下りの見どころについて詳しく説明してくれますが、これまたほとんど中国語のみの説明でわかりません。
でも、見どころが近づいてくるとその都度ちゃんと教えてくれるので、困ることはありませんでした。
4時間弱のクルーズでたっぷり奇岩を愛でる
出発してからわりとすぐ、コウモリ岩という名前のついた岩があらわれました。
たしかに、羽を広げたコウモリに見えます。
川下りの途中には他にもたくさん名前のついた岩があるんですが、見どころとされる岩の多くはお昼ご飯を食べる前、クルーズの前半に集中している感じでした。
船が見どころに近づくとスタッフの人がアナウンスして、そのたびにソファに座っていた乗客たちがバタバタとデッキに上がり出すのですぐにわかります。
最初のほうこそそうやって、写真撮らなきゃ!見どころを見逃さないようにしなきゃ!と気張っていたものの、後半はのんびり自分の好きな形の奇岩を見つけては愛でてました。
わたしたちの前後にも、船はたくさん。
お客を降ろして上ってくる船ともよくすれ違います。
この日はあいにく雨模様でしたが、まぁこれはこれで風情があると言えなくもないような。
岩肌がすぐそこに見えて圧倒されます。
それにしてもほんとうに不思議な地形。
タモリさん的な知識がわたしにもあれば、もっと楽しめるんだろうなー。
いくつもの小さな筏とすれ違います。
筏の方がもちろん値段は安いですが、足元は水面すれすれだし簡素な屋根しかないので、天気が良くない日はかなり寒くてきつそう。
4月下旬のこの日も、雨のせいでけっこう肌寒かったです。
ときどき野生の牛、飼われている牛たちなんかも見かけます。
遠くに村のようなものが見えてびっくり。
あそこで暮らす人たちは、どんな暮らしをして、どんな人生観を持っているんでしょうか……。
デッキにいたら、お昼ご飯の時間ですよーと、英語でアナウンスがあったので席に戻ると、すでにお弁当が配られていました。
相変わらずめっちゃ米が多いなー。
全部食べきれませんでしたが、ふつうにおいしかったです。
なにより、窓から奇岩をゆったり眺めながらお弁当、というシチュエーションがとてもうれしい!
お弁当のほかにも、エビの唐揚げやタニシ?、その他スナック菓子など、いろんなおつまみが売られていました。
席に座って窓からの眺め。
窓は開けられるので、開放感もあって快適です。
ときどき小さな村があって、どこもボートがたくさん停泊しています。
こんなに小さな村でも観光客が来るんですねぇ。
うーん、やっぱりわたしの下手な写真ではなかなか雄大さが伝わらないような……。
そうこうしているうちに、目的地の陽朔が近づいてきました。
4時間近く船に揺られていましたが、なんだかとても長かったような、あっという間だったような。
不思議な感覚です。
後半は飽きてしまったのか、デッキに上ってくる人も少なくなっていましたが、わたしは最後まで楽しめました。
でも飽きちゃう人がいるのもわかります。笑
船着き場では、物売りの人たちが待ちかまえていますが、特に声をかけてきたりしつこかったりということはありません。
振り返って、船にさよなら。
雨が降っていましたが、街の入り口までは屋根があるので助かりました。
まとめ
桂林は英語が通じないことが多く、ツアーの予約をとるのにもちょっと苦労しましたが乗ってよかったです。
船内はとてもゆったりしていて快適でした。
中国語がわからなくても特に困ることはないし、これぞ中国!って感じの景色がたっぷり堪能できます。
そしてまた、到着したこの陽朔という街がとてもおもしろい!!
ので、川下りをしてバスで桂林に帰ってしまうのはもったいないです。
ぜひ陽朔も観光しましょう!
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