ポルトガルに行ったら行ってみたかった場所、それはロカ岬。
10年以上前に沢木耕太郎さんの「深夜特急」を読んで、いつか行ってみたいなーと思っていましたが、その「いつか」がやってきました。
ロカ岬への行き方をググると、まずはシントラ観光をすませてからロカ岬へ行く人が多いみたいでしたが、わたしたちはカスカイス→ロカ岬→シントラという順でまわりました。
シントラは周る場所が多いので、まずロカ岬を終わらせてから、ゆっくりシントラ観光をしたいと思ったからです。
ですが、わたしの下調べが雑で適当過ぎたことで、全部をまわることができませんでした。そのへんの反省はこちらの記事にも書いています。
そんなわたしの結論としては、「ツアーを利用すればよかったなァ……」
シントラとロカ岬を自力で全部まわるには、
- バスの乗り継ぎ時間の入念な下調べ
- 早朝にリスボン市内を出発
- 事前に細かくスケジュールを立ててその通りに行動
これらが全部できなければ無理、ということが行ってみてわかりました(←先に調べろ)
どうしても自力で行きたい!というこだわりのある人以外は、ツアーを予約して行ったほうが楽だし確実に全部まわれるのでおすすめです!
特に観光客の多い夏は道が混んで、バスが遅れたりすることもあるのでなおさら。
ロカ岬・シントラに関するツアーではVELTRAが充実していて、以下のようなツアーがあります。
当記事では、わたしが実際に行ったルート(自力で行こうとして全部まわりきれなかった)を紹介します。
ユーラシア大陸最西端の駅カスカイスからロカ岬へ
まずはリスボンから電車でカスカイス駅へ。
ちなみにわたしたちは前日に買ったリスボアカードでここまで来ました。
以下の記事で詳しく解説していますが、リスボアカードはネットで事前購入して、リスボン空港の観光案内所で現物と交換するとスムーズなのでおすすめです。
ユーラシア大陸最西端の駅です!ってことを特に打ち出すわけでもなく、淡々と営業していたカスカイス駅。
駅の裏側にあるショッピングセンターの1階がバスターミナルになっているので、地下道をわたってバス停へ向かいます。
観光客らしき人たちが並んでいるので、乗り場はすぐにわかると思います。
ロカ岬を経由するシントラ行きのバスは、403番
このバスの中で、カスカイス~シントラ周遊のパスを買いました。
ずっとポケットに入れていたのでしわくちゃいになってしまいましたが……
「Bilhete Turistico Diario(デイリーツーリストチケット)」という、シントラ・カスカイスの周遊パス。
「地球の歩き方」や、ブログなどの情報では12ユーロということだったんですが……レシートを見ると15ユーロ。
えええ?3ユーロも値上げすることなんてあります??
でも「Bilhete Turistico Diario(デイリーツーリストチケット)」って書いてあるしなぁ…。釈然としなかったので、あとで調べてみました。
シントラ・カスカイス周辺のバスを運行しているScotturbの公式サイト
を見ると、やっぱり「Bilhete Turistico Diario(デイリーツーリストチケット)」は15ユーロってなってますね。
「Bilhete Train and Bus」という、シントラ周遊にスボンからの鉄道を組み合わせたパスは、15.80ユーロ。
ガイドブックなどでは15ユーロとなっているこのチケットも値上げしたってことですかね。にしても、3ユーロの値上げはデカい……。
バスは小さな街を抜けると、のどかな山道をひたすら走っていきます。途中、別荘のような建物がちらほらと見えました。
バスは30~40分ほど走って、ようやくロカ岬に到着!ユーラシア大陸のはしっこです。
2月なのに思ったより人がいるなぁ、と思ったら中国人の団体客で、彼らがごっそりいなくなったあとは、しんと静かになりました。
バスの本数は少ないので、着いたらまず帰りのバスの時間を確認しておきましょう。
ポルトガルの偉大な詩人、カモンイスという人の叙事詩『ウズ・ルジアダス』の一節にある「ここに地終わり海はじまる」という一文が刻まれている石碑。
なんつって、わたしは何も知りませんでした、カモンイスという人。
風がとても強いので、冬は晴れていても1枚羽織るものがあった方がいいかもしれません。
とにかく青い。
そして雄大な景色が広がります。
バス亭のそばには観光案内所やレストランが入っている建物があり、ここで「最西端到達証明書」なるものを有料(10ユーロくらいしたような)で発行してくれるそうです。
眺めのいいレストランや、2階にはおみやげ屋さんもありました。
ここでコーヒーを1杯飲んで、シントラへ向かいます。
レガレイラ宮殿はとても広くて、じっくり見ると2時間はかかる!
シントラ駅。
駅前でさっとお昼をすませて、バス乗り場を探します。
シントラの全体像はこんな感じ。各場所の横に、バスの路線番号が書かれています。
わたしたちの旅はほんとにてきとーで、シントラについてもあまり調べていない&1日に忙しくいくつも観光地を巡るのが好きではありません。
てことで、この日に観光したのはロカ岬→レガレイラ宮殿→シントラ王宮の3か所。
でもあとでいろいろ見たところ、ペーナ宮殿が1番人気のスポットだったんですね!(笑)
シントラ駅を背にして右手側、少し離れたところにバス停がありました。ちょっとわかりにくい場所にあります。
ペーナ宮殿へは434番のバス、レガレイラ宮殿へは435番のバスで行けます。
にしても…バスの本数が少ない!1時間に3~4本しかありません。
観光地なのにどうして??と思いますが、どうやらここシントラを観光する人の多くは車で周るみたいです。そっか、ヨーロッパ人たちが多いですもんね。
そして、本数も少なければ車も小さい!
わたしが行ったのは閑散期の2月なのでまだよかったですが、夏もこの小さなバスで大丈夫なんですかね。
でもたしかにシントラは狭くて曲がりくねった道が多いので、大型バスは走れないか…。
シントラ駅からレガレイラ宮殿へはバスで8分くらい。歩いても20分くらいです。
バス亭を降りるとすぐに、ドラクエ的お城がばばーんと見えます。
2月の平日の午後、入場券を買うための並び具合は思ったほどではなくひと安心。
入場料は8ユーロ。
レガレイラ宮殿はとにかく広い!そして高低差がわりとあるので、くまなく周ろうと思うと、お年寄りやお子さん連れの方などはけっこう大変だと思います。
飛び石の上ではしゃぐおじさん。
「イニシエーションの井戸」
螺旋階段になっていて、下へ降りられます。
レガレイラ宮殿は、宮殿というよりも見どころは庭園!
体験型庭園とでも言うのか、あちこちにいろんな仕掛けがあって、歩くのが楽しくなる庭園です。
なので、くまなく歩いているとあっという間に2時間くらいたっちゃいます!スケジュールがタイトな人は、ここでの時間の使い過ぎに注意です。
レガレイラ宮殿から、はるか遠くにムーアの城壁も見えます。
シントラ宮殿と街歩き
シントラ宮殿は、パッと見なんだか地味な感じ。でも入場料10ユーロ。高い!
地味な外観とは裏腹に、中はけっこう見ごたえありました。
ゴシック様式、マヌエル様式、イスラム風建築が混在しているそうで、違う文化が混ざり合っている感じが見ていておもしろいです。
個人的には、イスラム風建築がキレイでどこかミステリアスな感じもあって好きでした。
美しい部屋はいくつもあれど、わたしが一番興味があったのは台所!
当時の人たちの生活を感じられる場所っていうのはやっぱりなんだか見ていて楽しいですね。
外から見て、なんだあの2本の塔は?と思ったら、台所の煙突だったんですね!なるほど。
上に空いている小さな穴から煙がでていくしくみです。
などなど……思いのほか見どころがたくさんあったシントラ王宮でした。
シントラ宮殿の周辺にはおみやげ屋さんや飲食店があって、街歩きも楽しいです。
ペーナ宮殿やレガレイラ宮殿など、他の観光スポットのすぐ近くにはこうして街歩きできる場所はないので、休憩するにはここがいいかも。規模もそんなに大きくなくてちょうどいい感じです。
シントラ王宮から434番のバスに乗ってシントラ駅へ。
シントラ宮殿からシントラ駅までは5分です。
シントラとロカ岬をバスで周遊するときの注意点
シントラとロカ岬をバスで1日で全部周ろうと思うと、かなりタイトなスケジュールになります。
なので、どこを優先的にまわるか…ということですが、一般的にはロカ岬、ペーナ宮殿、レガレイラ宮殿の3つになると思います。
バスは本数も少なく、繁忙期の夏は特に渋滞などにより遅延することもよくあるようなので要注意です。
シントラ駅からレガレイラ宮殿は歩いても20分ほどなので、バスが来ないときは歩いてしまった方が早い場合もあるかもしれません。
シントラとロカ岬を効率的にまわりたいならツアー利用がおすすめ
というわけで、ロカ岬とシントラを全部自力でまわるのはかなり大変です。
事前に電車やバスの時間を調べて、きっちりタイムスケジュールを組むぐらいじゃないと全部はまわれません。
わたしが行ったのは観光客の少ない2月だったのでチケットも並ばず買えましたが、夏はかなり窓口に並ぶようです。
バスの本数はそう多くない上に遅れたりもするので、楽に効率的に確実に全部まわるならツアーを利用するのが絶対おすすめ。
わたしもツアーにすればよかったかなぁ……とあとで後悔しました。
ロカ岬・シントラに関するツアーではVELTRAが充実しています。
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