伊香保温泉のどこに泊まろう……とネットで宿探しをしているときに、「食事がおいしい・コスパがいい・おしゃれ」……などの口コミを多数見かけて宿泊を決めた「洋風旅館ぴのん」
こちらは伊香保温泉のなかでも大きなホテルである「ホテル松本楼」の別館、客室は全20室の比較的小さな洋風のホテルとなっています。
松本楼までの距離は歩いて2~3分ほどで、ぴのんに滞在中はいつでも好きなときに松本楼のお風呂にも入れるというのも嬉しい特典。
そして期待していたとおり食事はとてもおいしかったし、温泉も混雑することなくゆっくり入れて快適な一泊二日の滞在でした。
ぜひまた宿泊したいと思えるいいお宿だったので、レポートしたいと思います。
洋風旅館ぴのんにチェックイン
ぴのんへの道は、大きなホテルの松本楼を目印にするとわかりやすいと思います。
こちらが、路線バスが走る大きな通りにあるホテル松本楼。
最寄りのバス停は「見晴下」です。
こちらの建物の向かいにある路地を少し下っていったところにぴのんがあります。
どかーんと大きな老舗旅館が多い伊香保温泉のなかで、洋風の外観がおしゃれでかわいい!
宿泊だけでなく、レストランで食事だけの利用もできるみたいです。
わたしたちはチェックインの15時より15分ほど早く着いてしまいましたが、スタッフの方が快く迎えてくれてすぐにチェックインできました。
ロビーもかわいらしくておしゃれ~。
このかわいらしいイスに座って、館内の説明を受けながらチェックイン作業をします。
ウェルカムドリンクとしていただける柚子はちみつドリンクが、ふわっと香ってリラックス。
心地よい温度と甘さでおいしかったです。
この柚子はちみつドリンクや、部屋に置いてあるお茶うけのスイートポテトなどのおみやげが置いてある棚も、ロビーの雰囲気になじんでいていい感じ。
スイートポテトおいしかったから帰りに買って帰ろ~と思ってて、忘れちゃったのが心残りでした。
部屋
部屋にむかう廊下は、日光が差し込んで明るく清潔です。
廊下のいたるところに、地元のアーティストの作品が飾られているのも楽しいですね。
今回予約した部屋はダブルベッドルームのお部屋。
部屋の広さ自体は一般的なビジネスホテルと一緒くらいです。
ダブルベッドルームと言えどもベッドはそんなに大きくないので、ひろびろ寝たいというカップルや夫婦の方は、ツインルームがおすすめかと思います。
部屋には、紅茶のティーバッグとコーヒーのセット、そしてお茶請けのスイートポテトがありました。
紅茶とスイートポテトはロビーにあるおみやげコーナーのところで購入できます。
どちらもとてもおいしかったです。
部屋にはテレビが設置されているのはもちろん、館内の説明を見るためのタブレットも1台置いてあるんですけど、これがけっこう便利でした。
館内の説明が詳しく見れる他に、YouTubeもこれで見れるし、なんとお風呂の混雑状況もこのタブレットで確認できるようになっていました。
これで混雑を避けてゆっくりお風呂に入れるので、すごくいい機能ですね。
わたしもタイミングを見計らってお風呂に行けたおかげで、夜も朝も貸し切り状態でお風呂が楽しめました。
ユニットバスのトイレはわりと広くて、使いやすいです。
お風呂は温泉に入りに行くので、バスタブもシャワーも使うことはないという人がほとんどでしょうけど、やっぱり広いといいですね。
バスタブとトイレの間が異常に狭いとこありますからね(笑)
館内着としては浴衣に半纏と、マントのような羽織の2種類。
一瞬、これどうやって着るの?となるマントのような羽織ものがこちら。
毛布のような素材であったかいし、なんとなく着るのが気恥ずかしいような気がする半纏よりも、こちらの方が個人的には好みでした。
お風呂
ぴのんのお風呂は「黄金(こがね)の湯」と「白銀(しろがね)の湯」の2種類があり、通常のお風呂では「黄金の湯」が、有料の貸切風呂では「白銀の湯」が楽しめます。
そしてさらに、本館となる「松本楼」のお風呂にもいつでも入ることが可能。
ぴのんではチェックインのときに、お風呂セットが入ったこちらのカゴが渡されるので、このカゴを持って松本楼に行けばぴのんの宿泊客だとわかる、というしくみです。
カゴの中には、バスタオル・フェイスタオル・浴衣・帯・足袋・歯ブラシが入っています。
アメニティは、チェックインのときに男女とも好きなものを好きなだけ選んでもらうことができました。
松本楼のお風呂(8階・吉祥の湯)
わたしはまず夕飯前に松本楼のお風呂へ。
松本楼は、ぴのんを出てこの坂道を上った向かい側にあります。
移動距離は2~3分ほどです。
この坂道を上るのがしんどい……という口コミをちらほら見かけましたが、まぁ確かに朝イチだとめんどくさいかもですね(笑)
でもたいした距離じゃないので大丈夫です。
松本楼の大浴場は2階と8階にそれぞれあり、夜と朝によって男湯と女湯が入れ替わります。
わたしが行ったときは、夜は8階の「吉祥の湯」が女湯となっていました。
さすが大きな旅館の大浴場、脱衣場も広くてきれいで気持ちがいいですね。
新型コロナの影響で、アメニティとか撤去されてたらやだな……と心配していたんですが、ちゃんと設置されていて安心。
温泉に来たら、そこにそなえつけの化粧水とか使ってみるのもなんとなく楽しみなんですよね。
洗い場も広くてきれい。
外の光もたくさん入ってきていて開放感があります。
内湯は、なぜか打ち出の小槌と小判が散りばめられたデザインの「白銀の湯」
デザインは「?」ですが(笑)、広々として気持ちのいいお風呂です。
そしてちょっと小さめなのがこちらの「黄金の湯」
お湯の色が茶褐色なのは、湯の中に含まれる鉄分が酸化しているためだそうです。
どちらのお湯も温度がちょっとぬるめだな……と入ったときは思ったんですが、すぐに体が温まって熱く感じてきたので、結果的にちょうどいい温度でした。
8階ということで眺めのいい露天風呂も、白銀の湯と黄金の湯の両方が楽しめます。
2月の夕方の外気は冷たく、いくらでも入っていられました。
伊香保の町並みと山々の雄大な景色が一望できて、超気持ちイイ!
お湯につかったままではこの景色は見えず、立ち上がらないと一望はできませんが(笑)、それでも開放感があってとても気持ちのいいお風呂でした。
お風呂を出ると、冷たい水が置いてあります。
イスに座ってゆっくり水分補給をしながらひと休み。
2階の大浴場は特に眺望がないようですが、8階の大浴場は眺望もよく開放感があって気持ちがいいので、一度は入ってみることをおすすめします。
ぴのんのお風呂(黄金籠もり湯)
ぴのんのお風呂は内湯のみで、露天風呂はありません。
通常のお風呂は茶褐色の黄金の湯、有料の貸し切り風呂(45分・2,200円)は透明の白銀の湯です。
わたしは今回は通常のお風呂にのみ入りました。
また、お風呂のある階は一番下の階(地下ではない)になりますがエレベーターはなく、徒歩での移動になります。
お風呂に向かう際は一回外に出ることになるので、寒い時期は一枚羽織っていきましょう。
お風呂に向かう途中にランドリールームがありました。
ここにお酒の自販機があるので、酒飲みは要チェック。
ちなみにソフトドリンクの自販機は、お風呂がある1つ上の階の通用口を出たところの喫煙スペースにあります。
お風呂の入り口のところには小さなタブレットがあり、「すいています」「少し混みあっています」などの表示が出ています。
でもわたしが入ったときは誰もいなかったのに「少し混みあっています」の表示が出ていたことがあったので、一応中に入って確認してみることをおすすめします。
3人も入ればいっぱいの脱衣場。
暖房がきいていて暖かいです。
洗い場は3つ。
浴槽も3人入ればいっぱいって感じの広さですが、松本楼の方のお風呂に入る人も多いでしょうし、タブレットで混雑状況を確認できるので、わたしは夜も朝もほぼ貸し切り状態でゆっくり入れました。
特に景観がいいってわけではないんですけど、窓を開けると露天風呂のような雰囲気が味わえます。
ひとりで入っていると、ほんとに貸し切り風呂って感じで贅沢な気分に。
鉄の香りがほんのりするいいお湯でした。
お風呂を出て帰る途中には、休憩所の「湯上りサロンはいから」があります。
以前はこちらに冷水が設置されていたようなんですが、今は新型コロナの影響?かどうかはわかりませんが、お水はありませんでした。
でも暖房はきいていて暖かかったので、待ち合わせ場所としても使えそうです。
ちなみに、入り口横の外のテラスには足湯もあるんですが、わたしが行ったときはお湯が張られていませんでした。
チェックアウト後にゆっくり足湯……なんてできたら良かったかも。
食事
今回、温泉と同じくらいわたしが楽しみにしていたのが食事です。
ぴのんの夕食は、「スタンダード・ぴのんセレクト・ぴのんプレミアム」の3つのコースから選べます。
今回は無料でぴのんセレクトにグレードアップというセールプランがあったので、そちらを予約。
スタンダードとの違いは、メインのお肉がグレードアップするということのようです。
ではでは、すごくおいしかった夕食から紹介します。
夕食(ぴのんセレクト)
食事は、夕食も朝食もロビーの奥にあるレストランホールでいただきます。
基本的に夕食は18:00スタートで、時間を遅らせたい場合はチェックインのときに伝えておきます。
テーブルセッティングしてある席で、好きな席を選んで着席。
わたしは彼氏と2人でしたが、わたしたち以外にカップルは2組、あとはみなさん男性・女性のおひとり様でした。
ひとり泊の人が多いらしいとは口コミを見て知っていましたが、割合としてはひとりの人の方が多いみたいだったのでびっくり。
確かにここなら、ひとりでも気兼ねなくゆっくりできそうです。
まずはドリンクメニューから。
意外にも居酒屋さんのようなメニュー表が出てきて驚きました(笑)
ワインメニューはこちら。
こちらのおすすめワインがめちゃくちゃリーズナブルな値段設定でまた驚き。
わたしたちは一番安い白ワイン「セニョリオ デ オルガス」を注文してみました。
値段のわりには飲みやすくておいしいワインで大満足。
食事中に飲みきれなかったぶんはお部屋に持ってかえりました。
この日のコースメニューはこちら。
前菜が3品・魚料理・口なおし・肉料理・デザートが2品のコースとなっています。
まずは前菜の「群馬県産白菜とスモークサーモン・カニのミルフィーユ」「生ハムのシガレット XO醬風味」「あん肝カツレツ バルサミコソース」
特においしかったのが生ハムのシガレットとあん肝のカツレツ。
あん肝をこんな風に調理したものって初めて食べましたが、小さいのに濃厚な味わいで、パクッと2、3口で食べてしまうのがもったいないような味でした。
スープはメニューには載ってませんでしたが、野菜とお肉の旨みが凝縮されたような感じの濃厚なおいしさ。
食事の序盤に暖かいものをお腹に入れると、胃が元気になるような気がしますね。
つづいて、魚料理は「魚介のクレープ包み野菜のロール添え」
わたしはふだん食べる機会のないおしゃれ料理ー!
クレープに包まれた魚はほろほろと身が柔らかく、鮮やかな緑色のソースにつけて食べると美味。
が、正直驚いたのは、添えられている野菜ロールのおいしさの方!
ひとつひとつの野菜の味の輪郭がしっかりしていて、少しずつ食べるたびに「ウマッ」ってなりました。
パンは、ふつうのパンと中華風蒸しパンのどちらかが選べます。
ご飯とお味噌汁のセットにすることもできますが、料理のおいしいソースを全部ぬぐって食べられるパンの方がおすすめだと思います。
ただ食べ過ぎには注意ですねー。
お口直しの「グラニテ」
グレープフルーツのさわやかなシャーベットで、いったん口の中をリセット。
そしてメインのお肉料理「上州牛のロースト 舞茸入りソース・シノワ」
こちらもお肉自体柔らかくておいしいのはもちろん、やっぱりソースがおいしい!
ちょっと中華風っぽい感じもあるような、濃厚だけどくどくないソースがお肉によく合います。
付け合わせのマスタード風味のじゃがいもも、口の中をさっぱりさせてくれていい感じ。
こちらのソースももちろん全部パンでぬぐってきれいに食べました。
そして最後はデザートの「なめらか杏仁豆腐」と「あつあつアップルパイバニラアイス添え」
ねっとりなめらかな舌触りの杏仁豆腐と、熱&冷のアップルパイとバニラアイスの組み合わせがたまりません。
飲んでいた白ワインとも合いますねこれは。
デザートとともにいただけるドリンクは、コーヒーか紅茶を選べるのでわたしは紅茶を。
ちょっと変わった形のカップとソーサーが目にも楽しいです。
食事は量的にもちょうどいいし、料理が運ばれてくるペースも遅すぎず早すぎずちょうどよく、そしてスタッフさんも感じがよく。
最初から最後まで、大満足のディナーでした。
朝食(洋食・中華)
朝食は、コロナ以前は松本楼でのバイキングも選べたらしいんですが、現在(2021年2月)はぴのんでの朝食のみ。
夕食を食べたのと同じレストランホールでいただきます。
前日に、洋食か中華の2種類から選べます。
こちらは中華の朝食。
おかゆはおかわり自由で、いろんな薬味で味の変化が楽しめます。
胃に優しい朝食ですね。
そしてこちらが洋食の朝食。
これぞホテルの朝食といった感じのパーフェクトな見た目です。
まず、オムレツが絶品!
中身は半熟とろとろなのに、割っても卵の汁気がまったく流れ出てこないんですよ。
これは実はすごい技術な気がします。
そして、パンがおいしい!
トーストがふわふわしっとりのなんとも言えない食感で、めちゃくちゃおいしい。
クロワッサンの方は、バターたっぷり!って感じのものじゃなく、むしろバター控えめ?な感じなんだけどこっちもおいしい。
パンはおかわり自由なので、トーストをおかわりしてしまいました。
あとでスタッフの方にどこのパンが聞いてみたところ、渋川の「ぱんやさん」という名前のお店のパンだそうで。
食パンを自分へのおみやげに買って帰りたくて、チェックアウト後に駅へ向かうバスを途中下車してお店に立ち寄ってみました。
「NTT前」というバス停で下車、お店はそこから徒歩3分ほどの場所にあります。
たしかに、「ぱんやさん」という名前ですが、グーグルマップでは「オーガネ」と言う表記になっていました。
てっきり高級食パンかと思いきや、こんな庶民的な感じの町のパン屋さんの食パンだったとは意外です。
店内に入ると、まだパンが焼きあがっていないのか、焼きあがったパンの一巡目はもう売れてしまったのか、棚がさびしい感じ……。
そしてお目当ての食パンは棚にはなく、30分後に焼きあがるとのこと。
がーん。
わたしは電車の時間があるので、焼き上がりを待っているわけにもいかない……。
でもあの食パン食べたい……ってことで、食パンを使ったピーナツバターサンドとあんバターサンドを買って帰ることにしました。
ていうかこのお店のパンはどれも安い!
120円前後くらいのものが多いし、ほんとに暮らしの中にあるパン屋って感じでいいお店っぽいですね。
翌日の朝、買ったパンを自宅で焼いて食べました。
半分はそのまま食べてみたかったので焼かずにそのままで。
焼いても焼かなくてもふわふわしっとりでどっちもおいしい~。
また伊香保温泉に行く機会があれば、今度こそこちらの「ぱんやさん」の食パンをゲットして帰りたいと思います。(グーグルマップ上では「オーガネ」という店名で表記されています)
洋風旅館ぴのんに宿泊した総合的な感想
わたしたちがぴのんに宿泊したのは日曜で、2人ダブルベッドルーム利用で1人11,000円。
期待していたとおり食事がとてもおいしくて、お風呂は混雑を避けてゆっくり入れるし泉質も良し、スタッフさんの接客も◎
とてもコスパのいい宿だと思いました。
特に平日の宿泊なら週末に比べて2,000円~以上安く設定されているので、平日に行ける人は平日が断然おすすめです。
また、今回わたしはふたりでの宿泊でしたが、男女ともにひとり泊の人も多かったです。
たしかに小規模な宿なのでひとりでもまったく気兼ねなく、ゆっくり食事と温泉が楽しめそうだし、実際ひとり客が多いということも居心地の良さにつながっていると思います。
東京からならバス一本で気軽に行けるし、「なんにも考えずにゆっくり温泉つかってうまい物食べたい」って人におすすめです。
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