群馬県では、前橋市と高崎市に続いて3番目に人口の多い太田市。
北関東随一の工業地帯です。
その太田市のなかでも大泉町という小さな町は、なんと人口の約20％が外国人！
特にブラジル人が多く住んでいて「ブラジリアンタウン」となっているってことで前々から興味があったのと、「ここなら密になることはないだろう」ってことで、今回ボートレース桐生と合わせて行ってみました。
海外旅行に行けない今、ちょっとだけ海外の雰囲気が感じられて楽しかったです(^^)
大泉町にはなぜブラジル人がたくさん住んでいる？
大泉町は群馬県で最も小さい町ですが、100以上の工場があります。
群馬県は土地が広く地価も安いため工場が建てやすい、そして東京からのアクセスもよく輸送に時間もコストもかからない、という条件がそろっていたので、たくさん工場が建てられました。
そうなってくると今度は労働者不足が問題に。
そこで大泉町では地元の会社が資金を出し合って、海外に住む日系人の働き手を集める組織をつくり、ブラジルで人材を募集。
彼らが働きやすいように行政もいろんなサポートをするなど手厚く迎えたため、現在のようなブラジルタウンができていったそうです。
参考 なぜ群馬県には多くの外国人が暮らしているの？～関東地方～
ちなみに、太田市のお隣の伊勢崎市にはイスラム系の人が多く住んでいて「伊勢崎モスク」もあります。
以前、伊香保温泉のついでに伊勢崎モスクと近くのカレー屋さんにも行ってみました。
群馬に行くと、駅の構内や街なかなどでけっこう外国人の人を見かけることが多いなーという印象です。
西小泉駅周辺のようす
大泉町へ行くには、東武小泉線の西小泉駅が最寄り駅となります。
新しくてきれいな駅舎は、黄色と緑のブラジルカラーがあちこちに。
駅の構内もブラジルカラー。
駅の外に描かれているロゴは、ブラジルを代表する鳥トゥッカーノ（和名・オオハシ）と、ブラジルで人気の炭酸飲料の原料にもなっている植物のガラナ。
街の特色をあらわす駅舎、いいですね。
でも駅を出ると……目の前に広がるのはふつーの田舎町って感じの景色です(笑)
ブラジル料理店などのお店は密集しているわけではなく、街なかにぽつぽつと点在しているといった感じでした。
本当はここに線路がひかれる予定だった……という駅前から伸びる緑道は、散歩するには気持ちのいい道。
いろんなお店を徒歩でまろうと思うとけっこうな距離を歩くことになるので、歩きやすい靴がベストです。
西小泉駅周辺で行ってみたお店
今回の宿は太田駅前にとり、お昼に大泉町（西小泉駅周辺）を探索して午後からボートレース桐生へ……というスケジュール。
けっこうあちこち歩き回ったので実際に行ってみたお店を紹介します。
レストランブラジル
「レストランブラジル」は、松重豊さん主演のドラマ『孤独のグルメ』に登場したことでも有名なお店です。
そういえば、松重さんが一人でシュラスコ食べてるの見たような。
店内のレジの上の壁に、松重さんのサイン見つけました。
サインの日付を見ると2012年。
えっ！そんな前でしたっけ⁉
時の流れの速さおそろしい……。
ちなみに、『孤独のグルメ』でこのお店が登場する回はAmazonプライムビデオで見れます。（30日間無料）
入り口横の壁にも、芸人さんやサッカー選手？たちのサインがたくさん飾られていて、人気店であることがうかがえますね。
定番のシュラスコはさすがの大きさ。
ボリュームも値段もごついです。
煮込み料理もいろいろ。
「フェイジョアーダ」という、豆と牛肉や豚肉などを煮込んだブラジルの定番料理、これも松重さん食べてました。
ごついメニューばっかだなー…と思ってたら、おつまみメニューも少しあったので一安心。
ランチメニューは、ライス・サラダバー・フェイジョン（豆のスープ）のセット（565円）にメインメニューを選ぶ、って感じですかね。
これならリーズナブルにブラジル料理を楽しめそうです。
わたしたちがお店に行ったのは夜なので、やっぱり定番のシュラスコと、クスケーニャ（530円）というペルーのビールを注文。
シュラスコは「エスぺトン・ミスト」（2,424円）という、牛イチボ・鳥手羽・豚のスペアリブ・ソーセージの組み合わせにしてみました。
他のお客さんを見ると一人一串ずつ注文している人たちもいましたが、我々の軟弱な胃袋では到底無理、ということでこの一串をシェア。
どのお肉もジューシーで、「肉！！！」って感じがしてよかったです。
おつまみのボリーニョ・デ・バカリャウ（干しタラのコロッケ・213円）と、ケールの炒め物（296円）も注文。
コロッケはかわいいサイズで、もう一品頼みたいときにちょうどいいボリューム。
干しタラのしっかりした味わいと少しねっとりした食感がおいしいです。
ケールって、青汁に入ってる野菜ですよね。
緑が鮮やかで、ちょっと苦みがあってこちらもおいしかったです。
煮込み料理の「フェイジョアーダ」も食べてみたかったんですが、次に行きたいお店があったのでここでは注文は控えめに…。
わたしたちは夜の開店とほぼ同時くらいに入店して、気づいたらあっというまにお店は満席に近い状態になっていました。
BUDDIES GUNMA
大泉町をGoogleマップで見ていて、なんとなく気になったのがこちらの「BUDDIES GUNMA」というお店。
駅前からは少し離れた県道沿いにぽつんとあるスポーツバーです。
そしてGoogleマップの口コミを見ると、ほぼ外国人の方によるものでしかもすごく評価が高い。
どんなとこだろ？と思ったので、「レストランブラジル」のあとに行ってみました。
店内は広くておしゃれな感じ！
ビリヤード台や、水タバコもおいてあります。
しかしコロナの影響か、広い店内にはカウンターにしかお客さんがいない……。
深夜まで営業しているお店なので、もっと夜遅い時間に賑わうお店なのかも？
わたしたち以外は店員さんもお客さんもおそらくブラジルの方で、親しげに談笑されてました。
メニューはQRコードを読み込んでオンラインで。
たしかにお店からしたら、メニューに変更があった場合はオンライン上で修正すればいいからこっちの方が楽ですね。
メニューを見るとビールは550円～、カクテルは650円～と、意外とリーズナブルです。
そしてメニューの写真のインパクトでわたしが注文したのがこれ。
カイピローナ（1,100円）
カイピリーニャというブラジルのカクテルに、コロナビールをぶっ刺した大胆かつ素敵なカクテル。
ちなみにカイピリーニャは、さとうきびが原料のカシャーサというお酒にライム、砂糖を混ぜたもの。
カイピリーニャの甘さにコロナビールのスッキリした感じが合わさって、意外とふつうにおいしかったです。
しかしこれはじわじわきいてくるので注意が必要(笑)
そしてワカモレ（800円）を注文したら、とんでもない量がきました。
フードメニューは写真を見る限りどれもとてもおいしそうなんですけど、どうやらどれも量がヤバそうです。
おいしそうなんですけどねほんと。
このワカモレも、2人で2時間つまみ続けてもなくならない……そんな量です。
このお店はなんで県道沿いにあるのかはわかりませんが、店員さんとお客さんはずっと楽しそうに話してるし、大泉町に住む外国人たちの憩いの場になってるのかなぁって感じでした。
ひさしぶりに飲んだピニャコラーダ（750円）
予想以上にココナッツミルクが濃厚でおいしかったです。
スーペルメルカード・タカラ太田店
スーペル・メルカード、つまりスーパーマーケットのタカラ。
大泉町にあるスーパーマーケットの中で、最も品ぞろえが豊富できれいなスーパーだと思います。
店内にはハンバーガー屋さんも併設。
休日のお昼はけっこうにぎわっていました。
お店に入ってまず、商品の陳列のしかたに外国感を感じてわくわく。
お肉の品ぞろえも、冷蔵・冷凍共に充実してます。
ぐるぐるうずまきのソーセージ、おいしそう。。。
そして、店内で焼き上げるパンも人気。
わたしもポンデケージョ（チーズパン）を購入。
もっちりしておいしかったです。
ブラジル食品の他にも、アジア系食材も多数取り扱っています。
大泉町に住む外国人は半分がブラジル人で、あとはアジア系の人たちも増えてきているそう。
店内の棚にあるものをひとつひとつ眺めているだけでも、ちょっと海外に来た気分になって楽しいです。
キオスケ・シブラジル大泉店
昔はここアルペンの店舗だったのかな……と思われる建物、キオスケ・シブラジル。
スーペルメルカード・タカラの隣にあります。
中に入ってみると、予想外に売り場はこじんまりとしていて、タカラに比べると品ぞろえもちょっと寂しい感じ。
でもタカラにはない、美容系の商品がいろいろありました。
写真を撮り忘れてしまったんですがこのお店にはフードコートがあり、980円でステーキセットが食べられるみたいです。
営業時間：水曜定休、月～金10:00～21:00、土・日9:00～21時:00
電話番号：0276‐20‐1020
カサ・ブランカ大泉
外観は倉庫のような建物のカサ・ブランカ大泉。
大通りを脇に入ったところにありますが、絶えずお客さんが出入りしている人気店です。
「気分はブラジル！！」と、日本人もウェルカムな感じがちょっと嬉しい(笑)
こちらも、外観の大きさに反して店内は意外と狭いです。
豆の量！！
お店の人が仕入れに来たりもするんですかね。
ここも、ブラジル食材だけでなくアジア系食材がけっこう置いてありました。
そしてわたしたちがこのお店に来た目的はコレ、店内に併設されているレストランのランチバイキングです。
平日は約1,000円という格安で食べられます。
スゴイ！
店内は清潔で広く、おしゃれな感じ。
テーブルにはわかりやすい料理の説明もあるので安心です。
お客さんはマスクと両手に手袋をして好きな料理をとっていきます。
ブラジル料理だけでなく、セビーチェなどのペルー料理もいくつかありました。
そして肉料理や揚げ物系なども充実。
どれもおいしそうで目移りします。
さんざん迷いながら、少しずついろんな種類のおかずをなんとか盛りつけ。（もちろんこのあとおかわりした）
おかずは何を食べてもおいしいし、豆のスープもカレーっぽい鶏の煮込みも、ココナッツジュースも全部おいしい！
これが1,000円で食べ放題ってほんとすごすぎです。
ブラジル料理もペルー料理も、少しずついろんなものが食べられてどれもおいしいので、ここはかなりおすすめです。
TOMI（トミー）
上で紹介した、スーペルメルカード・タカラとキオスケ・シブラジルの近くにあるパン屋さん「TOMI（トミー）」
口コミではハンバーガーがすごくおいしいってことなんですが、今回わたしたちはスーパーで買い物したあとにお茶するために立ち寄りました。
店内はブラジルのパンやデザート、ドリンクやお菓子などいろいろあります。
店内は外観から想像するよりも広々。
メニューを見るとハンバーガーのほかにもサイドメニューがいろいろあって、がっつり食べたい人にもちょっと小腹がすいた人にも良さそうです。
どれもおいしそうだったんですが、わたしたちはショーケースに入っていたお菓子とコーヒーで一息。
ホットコーヒーS（100円）とココナッツプリン（250円）
ホットコーヒーS（100円）とよくわからないお菓子（値段忘れ）
100円コーヒーがちゃんとカップに入れられて出てきたことにびっくり！
ココナッツプリンはちょっと硬めで素朴な味でした。
そしてこっちの謎のお菓子は、意外にも中にイチゴが。
周りは……ココナッツ？？
よくわからないけどガツンとくる甘さです(笑)
全体的にリーズナブルでおいしそうなものが多かったので、次回来ることがあれば必ずハンバーガーを食べたいと思います！
営業時間：月・火定休、水～金8:00～19:00、土・日日曜日、7:00～19:00
電話番号：0276‐61‐1030
タクタク
最後に紹介するのはブラジル料理ではなく、ペルー料理のお店。
Googleマップを見ているとペルー料理店も何軒かあったので、ペルーの人たちも一定数いるんですかね。
ということで行ってみたのがこちらの「タクタク」というお店。
小さな店構えですが青い外壁が目をひきます。
外観からも予想してましたが店内に入ると、完全に居酒屋の居抜き物件であることがわかりました。
和風のカウンターにペルーの人たち？がズラリと並んでいる光景がなんかおもしろい(笑)
テーブル席もあります。
わたしたちは開店とほぼ同時に入店しましたが、あっという間に店内は満席に。
こじんまりとしたお店ながら、かなりの人気店だと思われます。
平日はランチメニューが700円と、圧倒的にお得。
その他のプレーとメニューは、ボリュームも値段もけっこうしますね。
でもどれもおいしそう。
ペルー料理と言えば、魚介と野菜のマリネ「セビーチェ」
こっちも1,100円～とけっこう値段しますが、ボリュームもあるしおいしそう～～～。
ただこれはランチっていうより夜にお酒と共に食べたいかも。
まずは、名前が気になるドリンク「チチャモラーダ」（200円）を注文。
紫トウモロコシのジュースだそうです。
氷無しでグラスいっぱいの量にびっくり(笑)
ほんのり甘くて、どっかで飲んだことあるような不思議な味……。
健康にもいいらしいです。
そしてごはんはフレホル・コン・セコン（豆と牛肉）1,400円。
これはウマい！
柔らかく煮込まれた牛肉は味付けも絶妙。
トロトロの豆も甘くてウマい。
つけあわせの玉ねぎが口のなかをサッパリさせてくれるおかげで、飽きずに食べられます。
もうひとつは、平日限定のランチメニューのなかから、ローストチキンライス（700円）
こちらもパリパリのチキンがウマい～～～。
身はホロホロ柔らかくて少しスパイスがきいてて。
料理の説明をしてくれたペルー人？のマスターも穏やかな優しい感じで好印象。
これはきっと他のメニューもウマいに違いない、また行きたいな～と思うお店でした。
営業時間：月・火定休、水～金12:00～20:30、土・日12:00～21:30
電話番号：0276‐61‐3388
太田市大泉町からボートレース桐生へのアクセス
ブラジリアンタウンがあるのは西小泉駅前ですが、そこに宿をとるとボートレース桐生までのアクセスが悪くなるので、今回わたしたちは太田駅前に宿泊しました。
ちなみに西小泉駅には、ビジネスホテルエンペラーというホテル1軒しかありません。
車で行く場合
約45分
電車で行く場合
東武桐生線 西小泉駅～阿佐美駅（40分）、阿佐美駅から徒歩15分もしくは無料バス
東武桐生線 太田駅～阿佐美駅（16分）、阿佐美駅から徒歩15分もしくは無料バス
そして今回実はものすごい衝撃だったのが、太田駅南口前の街並み……！
太田市は人口20万人ということで、駅前はそれなりに居酒屋が並ぶ繁華街を想像していたんですが、駅からずどんと伸びる太い道の両サイドにあるのは見事にキャバクラやパブ、スナックなどのお店ばかり！
しかも正直言って、良さそうなお店が全然ない……。
どのお店も箱はデカいのに安っぽくて寂れた雰囲気……。
そんなお店ばかりがひたすら並んでいるのは、かなり異様な光景でした。
かつてはこのあたりは「南一番街」として商店街があったみたいなんですが、駅前に「ベルタウン」という大型ショッピングセンターができたことによって徐々に商店街は衰退。
そしてバブル崩壊後空き店舗が賃貸に出されるようになると、工場労働者が多いという地域性から、性風俗サービスのお店が多数入るようになり現在にいたる……ということのようです。
歩きながらお店を観察していると、多いのは熟女系とフィリピンパブ。
なんというかそれもまた切ないです。
駅の反対側には「さすがにこれではいけない」ということなのか、新しくておしゃれな図書館がありました。
若者たちは車で郊外に買い物に行ってしまうため人通りがなく寂れた駅前を、再びよみがえらせよう、という試みの第一歩となる建物のようです。
↓↓↓わたしが今までにボートレース桐生と合わせて行った観光地↓↓↓
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